Mirai Career Labo

未来志向のキャリアデザイン

外国人労働者にとって魅力的な国になるヒント

 お昼にドトールコーヒーの全粒粉サンド 大豆ミートを食べてみました。肉ではなく大豆で作られたものだそうですが、豆らしさは全く無く、軽い食感でなかなか美味しい。全粒粉のパンがホカホカと温かく、牛蒡、人参、レタスが入ってヘルシー。お肉の油っぽさがありません。

 ドトールは、食文化の多様化を受け、食の選択肢の一つとしてベジバーガーを開発したそうです。わずか20店舗の導入で特別なアピールもしなかったのに、問い合わせの件数が多かったとのこと。はじめは味を優先して、動物性由来の食材も使用していたが、すべて植物性由来にして欲しいという多くのお客様からの声を受け、すべての食材を「植物性由来」の原料を使用したものに変更。そして味や食感に工夫したとのことです。(202094 PR TIMESより抜粋)
食の嗜好や宗教だけでなく、家畜による環境への影響や食糧需給問題もあり、最近では大豆ミートのような代替肉が注目されています。

 日本は新型コロナ感染症に収まりが見え、日常が戻り、円安のお陰もあって本格的に外国人の来日が増えるのか?との期待に水を差すように、またコロナ罹患者がまたジワジワと増えてきました。

外国人労働者の入国が難しくなると、人手不足が深刻な業界は益々厳しい状況になってしまいますね。感染拡大があまり大きくならないように祈るばかりです。

 

 

 ところで、今や先進国はどこも人手不足で悩んでいて、優秀な外国人労働者は世界中で取り合いです。日本が人材を確保し経済を立て直していくには、外国人労働者にとって魅力的な国になることが急がれます。日本が外国人労働者にとって魅力的な国になるには、やはり外国人の考え方や文化を理解することが必要だと思います。

 

 

 日本にはおいしいものが沢山あり、それは世界の人々にとっても魅力的でしょう。しかし、最近は宗教だけでなく健康や環境への配慮、食糧需給のひっ迫などの社会問題の側面からも、これまでの食事を見直し、ベジタリアンヴィーガンなどに転向する方々が世界にも、日本にも増えています。そのような方々にとっては、食は「美味しい」ことだけが魅力ではなく、自分の信条に合った物であって欲しいと思うでしょう。

 

 

 以前勤めていた会社で、あるプロジェクトに新しい外国人技術者が加わったので昼食時に歓迎会を開いたそうです。幹事をした方は、その外国人技術者はベジタリアンだと聞いていたので、その方には野菜メニュー、他の人達は肉料理を注文しました。ところがその外国人技術が途中で店を出て行ってしまったそうです。その方がどうして出て行ってしまったのか、本当の理由はわかりません。ただ、例えばムスリムの方の中には、厳しく戒律を守り、豚肉を扱うレストランでは食事をしない、豚肉を食べる人と同席しないという厳しく戒律を守っている方もいらっしゃるそうです。

 

 

 日本人の多くは宗教に割と無頓着で、そのような厳しい掟を守ることを理解できないと感じるかもしれません。でも私たち日本人は元々修行として「精進料理」を食べる仏教を知っていますし、身体に良いものを取ることを主とする「薬膳」も知っています。また、清潔さを重要視する国民性から、コロナ禍では電車などの密閉空間にマスクをしていない人がいると何となく不安な気持ちになったり、あるいはその事を厳しく指摘する「マスク警察」まで出てきました。そう考えると、日本人も同じような側面を持っているのかもしれません。厳しく戒律を守るムスリムの方が豚肉を食べる人と同席するのを嫌がるのは、もしかすると「マスク警察」のような感覚かもしれませんね。そのように考えると、他国の人の行動が「理解できない」ものでは無いとわかるし、グッと親近感が湧きませんか?皆何かにこだわったりする、それが人間で、そこがまた面白い所なのではないですかね。

ドトールの全粒粉サンド 大豆ミート