#お仕事レポ : ダニエル工房見学
2019/06/29
#お仕事レポ : ダニエル工房見学
<厚生労働省編職業分類 H 561-04 木製製品製造工>
今年は横浜開港160周年ですが、開港当時に来日した外国人達の需要に合わせ根付いた、西洋家具製作技術を今に伝える横浜家具の老舗ダニエル(横浜元町本店)の工房見学に行かせていただきました!
横浜が開港し、外国人が横浜に住むようになると、彼らの生活様式に合わせた家具が必要となりましたが、椅子やテーブルなどを使う習慣が無かった日本では手に入りませんでした。
そこで外国人達は、木製品を舟職人、指物に、革張りは馬具職人などに作らせることにしました。現在の横浜・元町の「クラフトマン通り」には当時は職人達の長屋があったそうです。
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ダニエルでは今でも伝統の技法で、木や革、布を使った椅子やテーブルなどを一つ一つ手作りしています。
椅子はスプリングが使われ、スプリングを押さえる為には麻のリボンが使われています。椅子の枠は木を独特のシェイピングに彫り上げて、外国人から教わった伝統的な作り方で今も作られています。
当時の椅子のスプリングの部分には馬毛が使われていて、馬毛から出る脂でスプリングが錆びないという利点もあったそうです。
ソファを作る場合に、革は、牛の背中側は硬めですが腹側は伸びやすいので、そのようなことも考慮して使わなければなりませんし、布の場合には模様の出し方を考えて使わなくてはならないそうです。
ホテルニューグランド本館2階にもダニエルの横浜家具が置いてあり、見ることができるそうですし、元町店2階には、吉田茂邸で使われていたソファと同じ形の「吉田茂邸モデル」のソファを見ることができます。
今では殆ど見ないスプリングを使った椅子、座った感触がとても良かったです。(^^)
職人さん達が実際にそれぞれの工程を手で行なっているのを拝見でき、又横浜家具の素晴らしさを学ぶことができました!